あご・顎ヒアルロン酸の効果と本数
Eライン形成を徹底解説

あごのヒアルロン酸はEライン形成に用いられる施術で、料金相場は1本¥40,000〜¥120,000、必要本数1〜3本、持続は18〜24か月と他部位より長めとされています。

¥40,000〜1本の費用相場
18〜24ヶ月効果持続
1〜3本必要本数の目安
あご・顎ヒアルロン酸 — Eライン形成を徹底解説
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ClinicJapan編集部は、皮膚科専門医によるサイト方針監修のもと、PubMed収載論文・公開された医療文献・公式情報を整理して情報を作成・更新しています。本記事は、編集部が日本国内50社以上のクリニックの公開料金・公式情報を整理し、PubMed収載論文と厚生労働省資料を参照のうえ作成しています。編集方針について →

「横顔のあごがもう少し前に出ていれば印象が変わる」「メイクや髪型ではカバーしきれない」——こうした悩みへの選択肢となるのが、あごのヒアルロン酸注入です。日本人女性は欧米と比べてあご先が小さめな傾向があるとされ、Eラインの整えやフェイスラインの調整に用いられる施術です。施術時間は10〜15分、ダウンタイムはほぼ報告されておらず、仕上がりに不満があった場合はヒアルロニダーゼで溶解可能とされています。

この記事で分かること

Eライン(Esthetic Line)とあごヒアルロン酸の関係
本数別(1本・2本・3本)の仕上がりの違い
あご向けに適した製剤と注入位置
顔骨格・歯列との関係と限界

あごは動きが少ない部位のため、ヒアルロン酸の中でも持続が18〜24ヶ月と長く、コストパフォーマンスは比較的良好です。一方で必要本数も多くなる(1〜3本)ため、初回の総額は¥80,000〜¥360,000ほど。1回の出費は大きめですが、月割で考えると月¥3,000〜¥10,000程度に収まる計算になります。

あご・顎ヒアルロン酸は、横顔のEライン(鼻先と顎先を結ぶ仮想直線)の形成・顎ライン整え・控えめな顎の前出しに用いられる施術です。1本¥40,000〜¥120,000、必要本数は1〜3本、効果持続は18〜24か月とされています。Liao 2025年の多施設RCT(200人)では治療群の70%が6か月時点で顎後退スケール1グレード以上の改善を示し、12か月時点でも効果が維持されたと報告されています。Ou 2023年の系統的レビュー(8研究917人)でも患者の大多数が満足、重篤合併症は2例のみと報告されています。あごには高架橋・硬めの製剤(ボラックスXC・ボリューマXC等)が選ばれ、骨膜上または深層への注入で長期持続が期待できるとされています。

※本サイトの記載は一般的な目安です。実際の治療内容・効果には個人差があります。
iClinicJapanは厚生労働省の医療広告ガイドラインに沿って記事を作成しています。 詳細はこちら →

未承認医薬品・適応外使用に関する重要な情報開示

本記事で解説する施術には、厚生労働省「医療広告ガイドライン(令和6年3月改訂)」に基づき、以下4項目の情報提供が必要です。

  1. 未承認医薬品であること:日本の美容クリニックで使用されるヒアルロン酸製剤(ジュビダーム・レスチレン・テオシアル・スタイレージ・クレヴィエル等)の多くは、日本の医薬品医療機器等法(薬機法)上の承認を取得していません。
  2. 入手経路:各クリニックが医師の個人輸入または並行輸入により調達し、自由診療で使用しています。
  3. 国内承認医薬品の有無:国内同一成分の承認品として、Allergan社「ジュビダームビスタ」シリーズ(ボリューマXC・ボリフトXC・ウルトラXC・ウルトラプラスXC)が存在しますが、承認適応は鼻唇溝(ほうれい線)に限定されており、それ以外の部位(涙袋・唇・あご・額・こめかみ等)への使用はすべて適応外使用(オフラベル使用)となります。
  4. 諸外国における安全性情報:各製剤は米国FDA・欧州CEマーク・韓国MFDS等の認証を取得しています。ただし、日本国内での臨床試験・厳密な流通品質管理・国内副作用報告体制の対象ではないため、万一重篤な副作用が発生した場合、日本の医薬品副作用被害救済制度の対象外となる点に留意が必要です。

施術を検討される方は、使用製剤の承認状況・適応範囲・補償体制について、事前に医師へ必ずご確認ください。

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ヒアルロン酸シリーズ 13/14

あごヒアルロン酸の基本|何ができて何ができないか

ヒアルロン酸全体の知識:本ページは顎ヒアルに特化したガイドですが、製剤の種類・料金相場・失敗パターンなどヒアルロン酸全般の基礎は別ページにまとめています:ヒアルロン酸の効果 / ヒアルロン酸の料金相場 / ヒアルロン酸の失敗・修正 / ヒアル溶解(ヒアルロニダーゼ)

あごヒアルロン酸は、ヒアルロン酸ゲルをあご先(オトガイ部)または顎ライン(下顎縁)に注入することで、顎の前出し・横顔のバランス整え・顎ラインのシャープ化を行う施術です。ヒアルロン酸注射完全ガイドで扱った基本原理(架橋ゲルによる体積補充)が、骨格に近い深層に応用されます。

あごヒアルロン酸でできること

あごヒアルロン酸でできないこと

あごヒアルロン酸は「軽度〜中等度の顎後退・横顔の整え」に適した施術です。重度の骨格性問題には外科的アプローチが必要ですが、Liao 2025年RCT研究では軽度〜中等度の顎後退に対して70%という高い改善率が報告されており、多くの方にとって満足度の高い選択肢となります。

Eライン(Esthetic Line)とは|美容医療における意味

Eライン(Esthetic Line)は、横顔における鼻先と顎先を結ぶ仮想的な直線のことです。1954年にアメリカの矯正歯科医Robert M. Rickettsによって提唱された審美的指標で、現在も美容医療・矯正歯科の世界で参考にされています。

Eライン上の理想的な唇位置

Eラインに対する上唇・下唇の位置で、横顔の印象が決まります:

位置関係横顔の印象あごの状態
唇がEライン上整った印象(理想的)適度な顎の前出し
唇がEラインより前口元が前に出た印象顎が後退気味
唇がEラインより後顎が強調された印象顎が出ている

日本人女性の多くは、唇がEラインより少し前に位置する傾向があり、これが「あご先が小さめに見える」と感じる原因になっています。あごヒアルロン酸でEラインを整えることで、横顔がすっきりとした印象に近づけられます。

顎ラインを3ゾーンで考える

顎ライン全体を「咬筋部・頬部・オトガイ部」のゾーンに分けて評価する方法は、臨床現場で広く用いられている注入計画手法です。各ゾーンに適した製剤と注入位置を選ぶことで、自然な顎ライン形成が可能となります。

「Eライン」を絶対視しすぎない

Eラインは1950年代に欧米人の骨格をベースに提唱された指標で、日本人や東アジア人の理想的な横顔と必ずしも一致するものではありません。Liewらの2016年論文「Consensus on changing trends, attitudes, and concepts of Asian beauty」でも、東アジアにおける美的理想は欧米とは異なる軸(柔らかな曲線、自然な顎ラインなど)が重視されると述べられています。「Eラインに完全に合わせる」よりも、顔全体のバランスを整える意識で施術を選ぶことが、自然な仕上がりにつながります。

あごに使われる主要製剤の比較

あごは動きが少なく骨膜上に注入されるため、高架橋・硬めの製剤が選ばれます。柔らかい製剤を使うと土台にならず、効果が短くなる傾向があります。

製剤メーカー承認状況硬さ(G prime)1本相場持続
ボラックスXCアラガン(米)日本厚労省承認非常に硬い¥80,000〜¥120,00018〜24ヶ月
ボリューマXCアラガン(米)日本厚労省承認硬い¥80,000〜¥120,00018〜24ヶ月
レスチレン リフトガルデルマ(瑞)日本未承認硬い¥60,000〜¥100,00015〜18ヶ月
テオシアル ウルトラディープテオキシン(瑞)日本未承認硬い¥60,000〜¥90,00015〜18ヶ月
ニューラミス ディープメディトックス(韓)日本未承認硬い¥40,000〜¥60,00012〜15ヶ月

ボラックスXC|あご先専用設計

アラガン社のボラックスXCは、あご・口元向けに設計された硬度の高い製剤です。Vycross技術により高い造形力(プロジェクション)を発揮し、骨膜上注入で安定した支持構造を作ります。日本厚労省承認製剤として安全性が担保されており、最長24ヶ月の持続が期待できます。

ボリューマXC|頬・こめかみ・顎の万能型

同じくアラガン社のボリューマXCは、頬・こめかみ・顎などの大きなボリューム補充に対応する万能型です。ボラックスXCより若干柔らかく、ほうれい線から顎まで使い分けが可能。クリニックによってはあご・頬の同時施術にこの製剤を使うケースも多くあります。

レスチレン リフト・テオシアル ウルトラディープ

欧州系の高架橋製剤で、ボラックスXCよりやや安価。NASHA技術(レスチレン)やTri-Hyal技術(テオシアル)など、各メーカー独自の技術で硬度と持続性を両立しています。日本未承認のため個人輸入による提供。

韓国メーカーの硬めヒアルロン酸

ニューラミス ディープ、ジュビラックス、YVOIREなどの韓国メーカー製品は、欧米製にくらべて¥20,000〜¥40,000ほど安価です。製造技術は欧米製と同等水準とされる一方で、日本人を対象にした大規模な臨床データが限られているため、医師の経験と評判をふまえて判断する必要があります。

あごヒアルロン酸の本数別仕上がりイメージ

あごヒアルロン酸の本数別の変化:左から軽度(1本)・中等度(2本)・大幅(3本)

本数別の仕上がり|1本・2本・3本の違い

あごヒアルロン酸は唇と異なり、1本では明確な変化を出しにくい部位です。Ouらの2023年系統的レビュー(8研究917人)では、注入プロトコル別の効果と満足度が分析されており、適切な本数が結果を左右することが示されています。

本数仕上がりの特徴適応料金目安
0.5〜1本微細な前出し・あご先の整え軽度の顎後退・微調整¥30,000〜¥120,000
1〜1.5本明確な前出し・横顔印象向上軽度〜中等度の顎後退¥60,000〜¥180,000
2本Eライン形成・横顔の大幅改善中等度の顎後退・横顔重視¥80,000〜¥240,000
2〜3本Eライン+顎ライン整え中等度〜強い顎後退・顎ライン重視¥120,000〜¥360,000
3本以上大幅な前出し・印象が大きく変わる大幅な変化希望・段階的に追加¥160,000〜¥500,000+

初回は1〜2本がスタンダード

初めてあごヒアルロン酸を受ける方は、1〜2本(1〜2mL)からスタートするのが基本的なステップです。Liao 2025年の多施設RCT(200人)でも、適切な本数での施術により70%の改善率が達成されています。

「もう少し追加したい」と感じれば、2〜4週間後の追加注入で調整可能。一気に3本以上入れるより、段階的アプローチのほうが結果が予測しやすく、コスト的にも安全性的にも有利です。

注入位置|オトガイ部の3ポイント

あご先(オトガイ部)への注入は、以下の3ポイントが基本です:

顎へのヒアルロン酸注入では、3点注入アプローチ(中央オトガイ部・左右オトガイ部・下顎縁)が自然な顎前出しの基本として臨床で推奨されています。経験豊富な医師は注入位置と量の配分を慎重に判断するため、症例数が結果を左右します。

注入の手順とテクニック

あごヒアルロン酸の注入は、骨膜上または深層への深い注入が基本です。表層への注入はしこりや凹凸の原因になるため、解剖学的知識のある医師による施術が必須となります。

骨膜上注入(Supraperiosteal Injection)

あご先の骨(下顎骨オトガイ部)に針が触れる深さまで注入する方法。「骨に針が当たる感触」を確認してから少量ずつ注入するため、表層に流れる心配が少なく、長期持続も期待できます。Sahanら2020年論文では、単一中央エントリーポイントからカニューレを使用するアプローチが50症例で報告されています。

カニューレ法 vs 鋭針法

あごヒアルロン酸では、カニューレ法(先端が丸い針)鋭針法(通常の鋭い針)の両方が使われます:

項目カニューレ法鋭針法
血管損傷リスク低いやや高い
内出血リスク少ない多い
注入精度広範囲均等注入向きピンポイント注入向き
痛み少ないやや強い
ダウンタイム短いやや長い
追加費用¥5,000〜¥10,000通常含む

あごの下顎縁付近の血管走行を考えると、カニューレ法のほうが安全性が高いとされています。経験豊富な医師は症例によって両方を使い分けますが、初めての方ならカニューレ法を選ぶクリニックがおすすめです。

合併症と副作用|あご特有のリスク

Ouらが2023年にAesthetic Plast Surg誌で発表した系統的レビュー(8研究917人)では、あごヒアルロン酸の合併症が以下のように報告されています(Ou Y et al., 2023):

合併症発生頻度原因対処
腫れ50〜80%注入による組織反応3〜7日で軽快、冷却対応
内出血20〜40%毛細血管への針の刺激1〜2週間で消退
左右非対称5〜15%注入量・位置のばらつき2〜4週後に調整
しこり・硬結3〜8%表層注入・過剰量マッサージ・HYAL溶解
感染症0.1〜1%術後管理不良抗生剤・HYAL
遅発性肉芽腫0.1〜0.5%免疫反応ステロイド・HYAL
血管閉塞・皮膚壊死極めて稀動脈内注入緊急HYAL投与
下唇知覚低下頤神経への圧迫ほとんど一時的

あご特有の血管解剖|頤動脈・下唇動脈

あご領域には頤動脈(mental artery)・下唇動脈(inferior labial artery)が走行しており、これらに直接注入されると血管閉塞のリスクがあります。ヒアルロン酸完全ガイドでも触れたChakhachiroらの2025年メタ分析(14研究・231症例)では、HA関連血管閉塞に対するヒアルロニダーゼ使用全体で84.2%が部分的または完全回復したことが報告されており、対応が5日を超えて遅れると永続的な障害につながる可能性も指摘されています。骨膜上注入で深層を狙うことで、これらのリスクを大幅に減らせます。

頤神経(Mental Nerve)への配慮

頤神経は下顎骨の頤孔から出て下唇・あごの感覚を支配する神経で、過剰な圧迫や直接損傷で一時的な知覚低下が起こることがあります。多くは1〜数週間で自然回復しますが、稀に長期化するケースも報告されています。経験豊富な医師は頤孔の位置を把握し、その周辺への過剰注入を避けます。

施術後にすぐ受診すべき症状

あごヒアルロン酸注射後、以下の症状が出たら即時にクリニックへ連絡してください:

これらは血管閉塞・神経損傷・感染のサインです。早期対応で予後が大きく変わります。

他施術との組み合わせ

あごヒアルロン酸は単体でも効果がありますが、他の施術と組み合わせることで顔全体のバランスがさらに整うケースも多くあります。

あごヒアルロン酸 + エラボトックス|小顔×Eライン

エラボトックスでエラ(咬筋)を縮小し、あごヒアルロン酸でEラインを形成する組み合わせは、小顔効果とEライン形成を両立させる定番のパターンです。咬筋部とオトガイ部のゾーン理論でも、両部位の組み合わせが推奨されています。

あごヒアルロン酸 + 糸リフト|たるみ + 引き締め

30代後半〜40代で「顎下のたるみ」も気になる方は、糸リフトとの併用が効果的。糸リフトでたるみを引き上げ、ヒアルロン酸で支持構造を作ることで、若々しい横顔のラインが実現します。

あごヒアルロン酸 + ハイフ|引き締め

ハイフ(HIFU)で皮下組織を引き締め、ヒアルロン酸で形を整える組み合わせも一般的です。特に顎下の二重あご感が気になる方には、ハイフでの脂肪減少 + ヒアルロン酸での輪郭形成が相乗効果を生みます。

あごヒアルロン酸 + ほうれい線・マリオネットライン

あごの注入はほうれい線やマリオネットラインの軽減にも間接的な効果があります。あごの土台が整うことで口元の凹みが目立ちにくくなるため、トータルでの下顔面リフトアップが期待できます。

料金の実態と注意点

「あごの本数」で注意すべきこと

あごヒアルロン酸は唇と異なり、1本では効果が出にくいのが現実です。クリニックによっては「あご1本¥39,800」のような格安価格を打ち出していますが、1本では明確な変化を実感しにくいケースが多いです。

製剤1本料金目安2本セット3本セット
ボラックスXC¥80,000〜¥120,000¥150,000〜¥220,000¥220,000〜¥330,000
ボリューマXC¥80,000〜¥120,000¥150,000〜¥220,000¥220,000〜¥330,000
レスチレン リフト¥60,000〜¥100,000¥110,000〜¥190,000¥160,000〜¥280,000
韓国製¥40,000〜¥60,000¥75,000〜¥110,000¥110,000〜¥160,000

追加費用の項目

本体価格の1.2〜1.5倍が実質支払額になることが一般的です。美容整形の費用相場ガイドでも料金の透明性について詳しく扱っています。

持続が長いためコストパフォーマンスは高い

あごは18〜24ヶ月の長期持続が期待できるため、月割で考えるとコスト効率は高めです:

ヒアルロン酸の中でも、唇(6〜12ヶ月持続)・ほうれい線(12〜18ヶ月持続)と比べて、月割換算でのコスト効率は最も良い部位です。

向いている方・向いていない方

あごヒアルロン酸が向いている方

慎重な検討が必要な方

クリニック選びの5つのチェックポイント

1. 形成外科専門医・皮膚科専門医の在籍

あごの解剖学的知識(頤動脈・頤神経の走行)は、形成外科専門医(JSPRS)または皮膚科専門医(JDA)の専門領域です。クリニックの選び方ガイドで詳しいチェックリストを公開しています。

2. 厚労省承認製剤(ボラックスXC・ボリューマXC)の取扱

あご向け承認製剤を扱っているクリニックを優先。安全性と保証の観点で価値があります。

3. カニューレ法対応

あごの血管走行を考えると、カニューレ法のほうが安全性が高い場合があります。「鋭針のみ使用」のクリニックは慎重に検討を。

4. ヒアルロニダーゼ常備

緊急時の血管閉塞対応・形状調整のためのHYAL常備は必須条件。常備の有無を必ず確認しましょう。

5. 段階的注入アプローチ

「初回は1〜2本、結果を見て追加判断」という段階的アプローチを提案できる医師は、患者の利益を最優先に考えています。「3本セットで¥250,000」のような大本数即決を促すクリニックは要注意。Liao 2025年多施設RCTでも、適切な本数決定が結果を左右することが示されています。カウンセリング完全ガイドでも質問リストを扱っています。

よくある質問(FAQ)

Q. あごヒアルロン酸は痛いですか?

A. あごは骨膜上への深い注入なので、ある程度の痛みを感じる方が多くいらっしゃいます。多くの製剤にリドカイン(局所麻酔)が含まれていますが、追加の表面麻酔・ブロック麻酔を併用することで大幅に軽減されます。「痛みに弱い」と事前に伝えれば、丁寧に対応してもらえます。骨に針が当たる感触はありますが、激痛とは異なります。

Q. 「失敗したら戻せる」って本当ですか?

A. はい、ヒアルロニダーゼ(HYAL)で溶解可能です。形が気に入らない・しこりができた・血管閉塞が疑われる場合に使用されます。1回¥30,000〜¥80,000程度の費用で、24〜48時間以内に分解されます。あごのような深層注入の場合は、複数回の処置が必要なケースもあります。

Q. 「あごが伸びる」って聞きましたが本当?

A. SNSで時々話題になる「あごヒアルロン酸を続けると皮膚が伸びる」という説は、科学的根拠が確立されていません。Liao 2025年の多施設RCTを含む複数の臨床研究では、適切な本数・部位への注入では長期的な皮膚伸展は報告されていません。ただし、過剰注入や頻回注入による組織変化の可能性は議論があり、適切量を医師と相談することが重要です。

Q. 顎の整形手術と比べてどうですか?

A. 顎オステオトミー(顎切り手術)は永久的な骨格変化を作る一方、ダウンタイム1〜3ヶ月、費用¥1,000,000〜¥3,000,000規模、神経損傷リスクなど大きな負担があります。ヒアルロン酸は18〜24ヶ月の効果ですが、ダウンタイム1週間、費用¥80,000〜¥360,000、可逆性ありで気軽に試せる選択肢。「軽度〜中等度の改善で良い」ならヒアルロン酸、「永続的な大幅変化」なら手術という使い分けが現実的です。

Q. 結婚式の何ヶ月前に受けるのがベスト?

A. 最低3〜4週間前までに施術を済ませるのが安心です。腫れが完全に引き、最終形が確認できる時期。万一の調整(追加注入・部分溶解)が必要な場合も対応可能。あごは唇より腫れが少ない部位ですが、内出血が出た場合は2週間程度かかることもあるため、6〜8週間前の施術がより安心です。

Q. 男性でも受けられますか?

A. はい、男性のあごヒアルロン酸も増えています。Marcus 2022年RCT研究では、男性患者を含む両性の被験者でHAフィラーの有効性が示されています。男性は女性より骨格が大きく、顎ラインのシャープさが求められるため、女性以上の本数(2〜4本)が必要なケースが多くあります。男性専用カウンセリングを設けているクリニックも増えています。

まとめ|あごヒアルロン酸を選ぶ前に

あご・顎ヒアルロン酸は、「効果実感が大きい」「持続が長い」「コスパが良い」の3条件が揃った、ヒアルロン酸の中でも特に満足度が高い部位です。Liao 2025年多施設RCT(200人)の70%改善率、Ou 2023年系統的レビュー(917人)の高い患者満足度というデータが、その効果と安全性を裏付けています。

初めての方は、高架橋の硬めの製剤を1〜2本、段階的に追加していく進め方から始めると、後悔の少ない選択につながります。骨格性の重度の問題には外科的処置が必要なケースもありますが、軽度〜中等度の顎後退、横顔のEライン形成であれば、注入での改善が現実的な選択肢です。

カウンセリングでは「使用製剤の正式名称」「医師のあご症例数」「カニューレ使用の有無」「HYAL常備」「総額(追加費用込み)」を必ず確認し、ヒアルロン酸注射完全ガイド美容医療の安全性ガイドも合わせて活用してみてください。

参考文献(PubMed収載論文)

  1. Liao Z, Ma J, Bu X, Zhang Y, Wang S, Hou Y, et al. “Effectiveness and Safety of a Hyaluronic Acid Filler for Chin Augmentation and Correction of Chin Retrusion: A Multi-center, Prospective, Randomized Controlled Trial.” Aesthetic Plast Surg. 2025;49(4):1046-1053. PMID: 39542893
  2. Ou Y, Wu M, Liu D, Luo L, Xu X, He J, Long Y, Feng J, Nian M, Cui Y. “Nonsurgical Chin Augmentation Using Hyaluronic Acid: A Systematic Review of Technique, Satisfaction, and Complications.” Aesthetic Plast Surg. 2023;47(4):1560-1567. PMID: 37036507
  3. Al-Khafaji MQM, Althobaiti NSA, Alhassani NFM, et al. “The Application and Efficacy of Hyaluronic Acid Fillers for Chin Enhancement and Retrusion Correction: A Systematic Review of Patient-Reported Outcomes.” Cureus. 2023;15(11):e48807. PMID: 38098909
  4. Moradi A, Shirazi A, David R. “Nonsurgical Chin and Jawline Augmentation Using Calcium Hydroxylapatite and Hyaluronic Acid Fillers.” Facial Plast Surg. 2019;35(2):140-148. PMID: 30943558
  5. Sahan A, Karaosmanoglu N, Ozdemir Cetinkaya P. “Chin augmentation with the use of cannula from a single, midline entry point: Evaluation of 50 patients.” J Cosmet Dermatol. 2020;19(6):1301-1306. PMID: 32281221
  6. Marcus K, Moradi A, Kaufman-Janette J, Ablon G, Donofrio L, Chapas A, Kazin R, Rivkin A, Rohrich RJ, Weiss R, George R. “A Randomized Trial to Assess Effectiveness and Safety of a Hyaluronic Acid Filler for Chin Augmentation and Correction of Chin Retrusion.” Plast Reconstr Surg. 2022;150(6):1240e-1248e. PMID: 36126213
  7. Liew S, Wu WTL, Chan HH, Ho WWS, Kim HJ, Goodman GJ, Peng PHL, Rogers JD. “Consensus on Changing Trends, Attitudes, and Concepts of Asian Beauty.” Aesthetic Plast Surg . 2016;40(2):193-201. PMID: 26408389

この記事は上記の学術文献に基づいて作成しており、医療情報の正確性を担保するため、すべて PubMed(米国国立医学図書館 NLM 運営の学術論文データベース)収載論文を出典としています。

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