妊娠中・生理中の医療脱毛は
受けられる?

「妊娠中でも脱毛していいの?」「生理と予約が重なったら?」。不安になりやすいテーマを、独立した立場でわかりやすく解説します。結論を急がず、なぜそうなのかという理由と、産後の再開の目安までまとめました。最終判断は必ず医師に相談してください。

妊娠中原則見送り
生理中部位による
産後体調回復後に相談
妊娠・生理と医療脱毛のタイミングを考える30代女性
広告なし・独立編集
ClinicJapan編集部は、皮膚科専門医によるサイト方針監修のもと、PubMed収載論文・公開された医療文献・公式情報を整理して情報を作成・更新しています。本記事は、編集部が日本国内50社以上のクリニックの公開料金・公式情報を整理し、PubMed収載論文と日本皮膚科学会脱毛ガイドライン・厚生労働省資料を参照のうえ作成しています。編集方針について →

結論|妊娠中は見送り・生理中は部位による

このページの役割:妊娠・生理という体の状態と医療脱毛の可否を整理します。カウンセリングでの申告は申し込み・カウンセリング、通う間隔は間隔・通う期間、VIOの基礎知識はVIO脱毛へ。可否や時期の最終判断は、必ず診察した医師の指示に従ってください。

妊娠が分かった、あるいは予約日と生理が重なりそうなとき。「脱毛を受けても大丈夫なのか」と不安になるのは自然なことです。先に結論をお伝えすると、妊娠中は多くのクリニックが施術を見送ります。これは「危険だと証明されたから」ではなく、妊娠中の安全性を確かめた十分なデータが乏しく、各院が念のため施術を控えているからです。ここを取り違えると、必要以上に怖がってしまったり、逆に「データがない=大丈夫」と軽く考えてしまったりします。

一方で生理中は、VIOを避ければ他の部位は受けられるクリニックが多いのが実情です。ただし衛生面・痛みの感じ方などからVIOは断られることが一般的です。ここでは、妊娠中・生理中それぞれの考え方と、産後にいつ再開できるかの目安までを整理します。なお本ページは一般的な情報であり、個別の可否は必ず医師にご確認ください。

妊娠中:安全性を裏づける十分なデータが乏しいため、ほとんどのクリニックが施術を見送ります(安全側の判断)。生理中:VIO・お尻は衛生・痛みの観点で避けるのが一般的ですが、それ以外の部位は受けられることが多いです。産後:体調やホルモンが落ち着いてから、授乳の状況も含めて医師と相談して再開するのが目安。妊娠・授乳でホルモンが変動すると毛周期も乱れ、効果が安定しにくい点も見送りの理由になります。いずれも各クリニックの方針と体調によって変わるため、自己判断せず、必ず申告して医師の指示に従うことが大前提です。

出典:ClinicJapan編集部調べ(2026年6月・国内クリニックの公開方針および脱毛ガイドラインの整理)/一般的安全性:Gan SD, Graber EM. 2013(PMID: 23332016)・Lim SPR, Lanigan SW. 2006(PMID: 16816888)
iClinicJapanは厚生労働省の医療広告ガイドラインに沿って記事を作成しています。 詳細はこちら →

医療機器・適応外使用に関する重要な情報開示

本記事で解説する施術には、厚生労働省「医療広告ガイドライン(令和6年3月改訂)」に基づき、以下4項目の情報提供が必要です。

  1. 使用機器について:医療脱毛で使用される主要なレーザー機器の薬機法承認状況は機種により異なります。ジェントルレーズプロ(米国Syneron Candela社/2016年承認)、ジェントルマックスプロ(同/2018年承認)など主要機種は厚生労働省の薬機法承認を取得しています。一方、メディオスター・ソプラノアイス・ライトシェアデュエット・ベクタス・スプレンダーXなど、日本の薬機法承認を取得していない機種を使用するクリニックも存在し、その場合は医師の個人輸入により調達された機器が自由診療で使用されています。
  2. 適応外使用について:承認機種であっても、承認時の使用目的(長期減毛)から外れる用途や、承認外の出力設定での使用は適応外使用(オフラベル使用)に該当する場合があります。
  3. 諸外国における承認状況:主要機種は米国FDA、欧州CEマーク、韓国MFDS等で医療機器として認可されています。「永久減毛」の表現は米国FDAの基準(最終脱毛から3ヶ月後の段階で長期にわたり毛量が安定的に減少した状態)に基づくもので、完全な無毛状態を保証するものではありません。
  4. 救済制度:万一重篤な副作用(火傷・色素沈着・硬毛化・毛嚢炎等)が発生した場合、未承認機器の使用または医師の判断による施術については、日本の医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。

施術を検討される方は、使用機器の承認状況・出力設定・補償体制について、事前に医師へ必ず確認してください。

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費用・適応ガイド 3/6

なぜ妊娠中は見送るのか

「レーザーがお腹の赤ちゃんに直接届く」という意味ではありません。医療脱毛のレーザーは皮膚の浅い層にある毛根に作用するもので、体の奥まで透過するものではないとされています。それでも妊娠中に見送るのには、主に次の理由があります。

① 安全性のデータが乏しい:妊娠中の施術について安全性を確かめた十分な研究がなく、「問題ない」と言い切れません。そのため各院は大事をとって見送ります。

② ホルモン変化で効果が安定しない:妊娠中はホルモンバランスが大きく変わり、毛周期も乱れます。せっかく照射しても効果が読みにくくなります。

③ 肌が敏感になりやすい:妊娠中は色素沈着が起きやすく、肌トラブルのリスクも上がります。敏感肌の扱いは敏感肌・肌荒れも参考に。

④ 体勢の負担:お腹が大きくなると、施術中の姿勢自体が負担になります。

⑤ トラブル時に使える薬が限られる:妊娠中・授乳中は、肌の炎症ややけどが起きても処方できる薬(ステロイド外用薬など)が制限されます。万一の際に十分な治療がしづらいことも、各院が施術を控える理由のひとつです。

つまり「効かない・危ない」というより、はっきりしない部分が多いぶん、念のため見送るという判断です。妊娠は本人も気づいていない初期段階のことがあるため、妊娠の可能性が少しでもある段階でも、カウンセリングで正直に申告しましょう。クリニック側も無理にすすめることはなく、安全なタイミングを一緒に考えてくれます。申告の流れは申し込み・カウンセリングに整理しています。なお、コースを中断しても、すでに照射で得た効果が失われるわけではありません。多くの院は休会・有効期限の延長に対応しており、落ち着いてから再開できます。

生理中はどうか|部位別の考え方

生理中は妊娠中とは事情が異なり、「全面的に禁止」ではありません。部位ごとに考え方が分かれます。生理中の施術が制限されるのは安全性そのものよりも、衛生面と快適さへの配慮が主な理由です。だから「生理だから今日は全部できない」と思い込んで予約をまるごとキャンセルする前に、対象部位がVIO以外なら受けられないか、VIOだけ別日に振り替えられないかを確認すると、通うペースを崩さずに済みます。

部位生理中の可否の傾向理由
VIO・お尻避けるのが一般的衛生面・経血の問題、痛みを感じやすい
顔・うなじ受けられることが多い生理の影響を受けにくい部位
腕・脚・ワキ受けられることが多い同上。ただし痛みに敏感になる人も

注意したいのは、生理中はホルモンの影響で痛みを感じやすくなる人がいること。普段より痛いと感じたら無理をせず伝えましょう。痛みの対策は痛みと対策にまとめています。また、VIOを予定していて生理と重なった場合は、その部位だけ別日に振り替えられるかをクリニックに確認するとスムーズです。VIOの基礎はVIO脱毛へ。

妊娠中・授乳中・生理中・産後で医療脱毛の可否がどう変わるかを時期別に並べた一覧図
時期別の可否の目安(妊娠中・授乳中・生理中・産後)(CLINIC JAPAN作成)

産後・授乳中の再開の目安

「いつから再開できるか」は、体調・ホルモン・授乳の状況によって変わります。明確な共通ルールがあるわけではなく、最終的には医師の判断になりますが、一般的な目安は次の通りです。

時期再開の目安
産後すぐ体の回復が優先。基本的に見送り
授乳中ホルモンが安定しないため、再開はクリニックの方針による(断る院もある)
授乳終了後・生理再開後ホルモンが落ち着き、再開しやすくなる目安の一つ

授乳中はプロラクチンというホルモンの影響で毛周期が安定せず、効果が読みにくい時期です。そのため「授乳が終わってから」を再開の目安にするクリニックが多く見られます。なお、卒乳直後に毛周期が整うわけではなく、生理が数回きて周期が安定してくるころが一つの目安になります。焦って再開しても、毛が抜けるリズムが乱れていると効果を実感しにくく、結果的に回数を無駄にしかねません。再開後の効果の出方は経過・抜け方でイメージできます。いずれにせよ、再開時期は自己判断せず、診察で相談して決めてください。

契約途中で妊娠したら(休会・延長)

コース契約の途中で妊娠が分かることもあります。このとき気になるのが「契約はどうなるのか」。多くのクリニックには、こうしたケースに備えた制度があります。

  • 休会制度:一定期間、施術を止めて契約を保留できる
  • 有効期限の延長:妊娠・出産を理由にコースの期限を延ばせる場合がある
  • 診断書の要否:制度利用に書類が必要なことがある
  • ただし制度の有無・条件はクリニックごとに大きく異なります。妊娠の可能性がある人は、契約前に「妊娠したら休会・延長できるか」を必ず確認しておきましょう。これはクリニック選びの重要な判断軸の一つで、クリニックの選び方でも触れています。料金や契約条件の確認は料金・相場もあわせてご覧ください。

    ホルモンと毛・硬毛化の関係

    妊娠・出産期は、ホルモンの影響で毛の状態が一時的に変わることがあります。「産後に毛が濃くなった気がする」と感じる人がいるのもこのためで、多くは一過性のものです。

    また、医療脱毛には硬毛化(逆説的多毛症)という、まれに照射部位の毛がかえって濃くなる副作用が知られています。報告頻度は限定的で、顔や首に起こりやすいとされますが、ホルモンが不安定な時期はこうした反応の評価も難しくなります。たとえば産後に「毛が濃くなった」と感じても、それがホルモンによる一過性のものか、施術への反応かを切り分けにくくなるのです。こうした評価のしにくさも、ホルモンが落ち着いてからの再開がすすめられる理由の一つです。硬毛化の詳細は硬毛化とは、副作用全般はリスク・副作用に整理しています。産毛のように細い毛が多い顔まわりは効果が出にくく回数もかかるため、産毛・うぶ毛効果もあわせて確認しておくと、再開後の見通しを立てやすくなります。

    妊娠・出産期のホルモン変化と毛周期の乱れ、再開時期の判断の関係を示した概念図
    ホルモンの変動が毛周期を乱し、効果の評価を難しくする(CLINIC JAPAN作成)

    妊娠・授乳と脱毛をめぐる誤解

    このテーマは不安が大きいぶん、ネット上に正確でない情報も混ざっています。よくある誤解を、客観的に見ていきます。

    よくある言説正しい理解
    「レーザーが胎児に直接ダメージを与える」レーザーは皮膚の浅い層に作用し、体の奥まで透過するものではないとされる。見送りの主因は安全性データの不足と効果の不安定さ
    「妊娠中に1回受けたら必ず問題が起きる」そう決まったものではない。不安があれば自己判断せず医師に相談を
    「産後すぐ再開すれば早く終わる」ホルモンが不安定な時期は効果が読みにくく、かえって非効率になりやすい
    「生理中は全部位できない」VIO・お尻を避ければ他部位は受けられる院が多い

    大切なのは、断片的な情報に振り回されず、「なぜそう言われるのか」という理由に立ち返ることです。妊娠中の見送りは「安全側の判断」、生理中の制限は「衛生と痛みへの配慮」、産後の待機は「ホルモンの安定待ち」。こう理解しておけば、過度に怖がる必要も、逆に軽く考えすぎる必要もありません。副作用全般の正しい知識はリスク・副作用、敏感肌の扱いは敏感肌・肌荒れで補強できます。

    予約前に申告したいこと

    体の状態に関わることは、恥ずかしがらずに正直に伝えるのが、自分の体を守る最善の方法です。次の点はカウンセリング・受付で申告しましょう。

  • 妊娠している、または妊娠の可能性がある
  • 授乳中である
  • 当日が生理中である(特にVIOを予定している場合)
  • 服用中の薬・持病がある
  • 最近の体調変化や肌トラブル
  • 申告は契約を断られるためではなく、あなたに合った安全なタイミングを一緒に判断するためのものです。「言ったら受けられなくなるかも」と隠してしまうと、かえって自分の体にリスクを負わせることになります。少しでも不安があれば、施術を急がず医師に相談してください。タイミングを少し待つだけで、安心して通い続けられます。医療脱毛全体の進め方は医療脱毛完全ガイドで確認できます。

    妊娠中の医療脱毛は「危険と証明されたから禁止」なのではなく、安全性の確証がないからこそ安全側で見送るという判断です。生理中はVIOを避ければ受けられることが多く、産後はホルモンや授乳の状況が落ち着いてから医師と相談して再開するのが目安になります。いちばん大切なのは、体の状態を正直に申告し、自己判断せずに医師の指示に従うこと。タイミングを少し待つだけで、安心して続けられます。本ページは一般的な情報であり、個別の可否・再開時期は必ず担当医にご相談ください。

    よくある質問

    Q. 妊娠に気づかず脱毛を受けてしまいました。大丈夫でしょうか?
    医療脱毛のレーザーは皮膚の浅い層に作用するもので、すぐに重大な問題が起きると決まったものではありません。ただし不安な点は自己判断せず、かかりつけの産婦人科や施術したクリニックに相談してください。以降の施術は出産・授乳の状況が落ち着くまで見送るのが一般的です。
    Q. 生理中でもワキや脚は脱毛できますか?
    多くのクリニックでVIO・お尻以外の部位は受けられます。ただし生理中はホルモンの影響で痛みを感じやすくなる人もいるため、つらいときは無理せず伝えましょう。痛みの対策は痛みと対策を参考にしてください。
    Q. 授乳中は脱毛できますか?
    クリニックの方針によります。授乳中はホルモンが安定せず毛周期も乱れるため、効果が読みにくく、再開を断る院もあります。授乳が終わってからを目安にするケースが多いです。最終的には医師に相談して決めてください。
    Q. 契約の途中で妊娠したらコースはどうなりますか?
    多くのクリニックに休会や有効期限の延長といった制度があります。ただし条件は院によって異なるため、妊娠の可能性がある人は契約前に「妊娠時に休会・延長できるか」を確認しておくと安心です。詳しくはクリニックの選び方へ。
    Q. 産後はいつから再開できますか?
    体の回復とホルモンの安定が前提で、授乳終了後・生理再開後を目安にする院が多いです。明確な共通ルールはなく、最終判断は医師によります。再開後の効果の出方は経過・抜け方でイメージできます。

    参考文献・出典

    学術文献(PubMed 収載論文)

    1. Gan SD, Graber EM. “Laser hair removal: a review.” Dermatol Surg. 2013. PMID: 23332016
    2. Lim SPR, Lanigan SW. “A review of the adverse effects of laser hair removal.” Lasers Med Sci. 2006. PMID: 16816888

    公的資料・ガイドライン

    学術文献はすべて PubMed(米国国立医学図書館 NLM 運営の学術論文データベース)収載論文を出典としています。本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の診断・治療の代わりとなるものではありません。

    申し込み・カウンセリング間隔・通う期間痛みと対策VIO脱毛経過・抜け方料金・相場硬毛化とは産毛・うぶ毛効果敏感肌・肌荒れリスク・副作用クリニックの選び方医療脱毛完全ガイド
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