「気になるシミを全部いっぺんに消せる」と話題のシミ取り放題プラン。30代になってシミが急に増えてきた私自身、何度もカウンセリングを受けて調べました。料金相場・対象になるシミ・回数の上限・追加料金の落とし穴・向き不向きまで、広告ではなく情報として整理します。
ある朝、ファンデを塗りながら「あ……これもうカバーできないな」と気づいたシミがありました。鏡を見るたびにため息が出ていた時期です。それまではメイクで隠せていたものが、ある日急に隠せなくなったんです。それで色々調べているうちに辿り着いたのが、ピコレーザーの「シミ取り放題」プランです。
「○個まで取り放題で¥99,000」「顔全体のシミが何個でも¥165,000」——広告を見ると本当にお得に見えます。でも実際に何件もカウンセリングに行ってみると、思っていたのと違う部分も結構ありました。「全部のシミが対象になるわけじゃない」「1回じゃ消えないシミも多い」「追加料金がかかるケースもある」。この記事では、私自身の経験と各クリニックの公開情報をもとに、シミ取り放題プランの実態を整理します。ピコレーザー全般の入門と、ピコレーザーで本当にシミが消えるかどうかも読んでみてください。
シミ取り放題プランは、1回の施術で対象範囲内のシミを「いくつでも」または「決められた個数まで」照射できるパッケージ料金のことです。通常のピコレーザーは「1ショット¥1,000」「1cm未満¥5,500」といった部位・サイズ別の単発料金が一般的ですが、シミが多い人にとっては合計金額が10万円を軽く超えることも珍しくなく、それを定額にしたのが取り放題です。
各クリニックの公開情報を整理すると、プランは大きく3タイプに分かれます。
| プラン形式 | 料金相場(税込) | 特徴 |
|---|---|---|
| 個数制限あり(5個・10個など) | ¥49,500〜¥99,000 | 「10個まで取り放題」など。シミが少なめ〜中程度の人向け |
| 個数無制限・部位限定(顔のみ) | ¥77,000〜¥132,000 | 顔全体のシミが何個でも対象。最も一般的 |
| 個数無制限・全身対応 | ¥132,000〜¥220,000 | 顔+首+手の甲などまで含む高額プラン |
注意したいのは「取り放題」という言葉のニュアンスです。クリニックによっては「1回の施術で何個でも」を指す場合と、「有効期限内に決まった回数まで何個でも」を指す場合があります。前者は1回限り、後者は2〜3回コースが組み込まれていることが多く、カウンセリングで必ず確認すべきポイントです。
正直に言ってしまうと、シミ取り放題プランで「本当に取れるシミ」と「取れないシミ」があります。私もカウンセリングで医師に「これは対象外です」と言われて初めて知りました。広告では「シミ全部消える!」みたいに書かれていることが多いですが、実際にはシミの種類で結果が大きく変わります[1]。
| シミの種類 | 取り放題プランでの効果 | 備考 |
|---|---|---|
| 老人性色素斑(日光性黒子) | ◎ 最も向く | 境界明瞭、茶色〜黒色。ピコレーザーが最も得意 |
| 雀卵斑(ソバカス) | ◎ 向く | 小さく多数あるタイプも取り放題と相性が良い |
| 脂漏性角化症(イボ状) | ○ 一部対応可 | 盛り上がりがあると追加照射や別治療が必要なことも |
| 後天性真皮メラノサイトーシス(ADM) | △ 別プラン推奨 | 真皮層のシミ。ピコトーニングでの複数回照射が必要 |
| 肝斑 | × 対象外(悪化リスク) | 強い照射で逆に濃くなることがある[2] |
| 炎症後色素沈着(PIH) | △ 様子見推奨 | 自然に薄くなる場合も多く、レーザーで悪化リスクあり |
私が一番ショックだったのは、頬骨のあたりにあった薄茶色のぼんやりしたシミを「シミでしょ」と思って取り放題プランを希望したら、医師に「これは肝斑なので、ピコスポット照射すると逆に濃くなる可能性が高いです」と言われたことです[3]。「シミ=全部レーザーで取れる」と思い込んでいた自分が恥ずかしくなりました。シミ取り皮膚科の選び方でも触れていますが、正しい診断が施術より大事です。
取り放題プランの料金は確かにお得に見えます。でも、「総額が定額」なのと「追加費用がゼロ」は別の話。各クリニックの料金表を細かく見ていくと、定額の外側に色々な費用があることが分かります。
| 料金項目 | 相場 | 含まれているか確認 |
|---|---|---|
| 取り放題本体料金 | ¥77,000〜¥165,000 | — |
| 麻酔クリーム代 | ¥1,100〜¥3,300 | 多くは別料金 |
| 術後の処方薬(軟膏・テープ) | ¥1,500〜¥5,500 | 含まれるクリニックと別料金のクリニックあり |
| 初診料・カウンセリング料 | ¥0〜¥3,300 | 無料のクリニックも多い |
| 追加照射(同じシミに2回目) | ¥3,300〜¥11,000/個 | 3ヶ月後の追加照射は通常別料金 |
| イボ状シミの切除追加 | ¥5,500〜¥22,000/個 | 盛り上がりがあると別途切除が必要なケース |
私が実際に受けた見積もりだと、本体¥99,000のプランに、麻酔¥3,300、軟膏¥2,200、術後ケアテープ¥1,650で、初回支払いが¥106,150でした。さらに「3ヶ月後に薄く残ったシミがあれば再照射が必要かもしれない」と言われて、追加で¥3,300×シミの個数。広告で見た「¥99,000」とは結構印象が違いますよね。
ここが取り放題プラン最大の判断ポイントです。シミの個数と単発料金を比較して、取り放題のほうが安いかどうかを計算してみます。単発料金の相場は、5mm以下¥5,500〜¥11,000/個、5〜10mm¥11,000〜¥22,000/個が一般的です[4]。
| シミの個数(5mm以下) | 単発料金合計(¥7,700/個換算) | 取り放題(¥99,000)と比較 |
|---|---|---|
| 5個 | ¥38,500 | 単発のほうが安い(約¥60k差) |
| 10個 | ¥77,000 | 取り放題と単発がほぼ同じ |
| 15個 | ¥115,500 | 取り放題のほうが¥16k安い |
| 20個 | ¥154,000 | 取り放題のほうが¥55k安い |
| 30個以上 | ¥231,000+ | 取り放題のほうが¥130k+安い |
大まかな目安は「シミが13〜15個以上ある人」なら取り放題のほうがお得になります。それより少ない場合は単発のほうが安く済むことが多いです。私のように「気になるシミは7〜8個くらい」程度なら、単発で十分でした。ピコレーザー機種比較と合わせて、自分のシミ個数を医師に数えてもらってから決めるのが賢明です。
「取り放題」だから「1回で全部消える」と思っていたのですが、これも勘違いでした。シミの濃さや深さによって2〜3回の照射が必要なケースがあります。多くのクリニックでは取り放題プランに「3ヶ月後の再照射1回まで含む」といった条件が付いていることがあります[5]。
| シミのタイプ | 必要回数の目安 | 取り放題プランで完結するか |
|---|---|---|
| 濃い老人性色素斑(明瞭) | 1回 | ◎ 1回で完結することが多い |
| 薄い老人性色素斑 | 2回 | ○ 再照射が含まれていれば完結 |
| 雀卵斑(ソバカス) | 2〜3回 | △ 再照射回数次第 |
| 脂漏性角化症(イボ状) | 1回+切除 | △ 別料金が発生しがち |
| ADM(真皮層) | 5〜10回 | × 取り放題ではなくピコトーニングコース推奨 |
ちなみに照射後の経過は、施術直後は麻酔が切れた頃にヒリヒリする感じで、その後シミの部分が一時的に黒っぽいかさぶたのようになります。1〜2週間でぽろっと取れて、2〜4週間後にピンク色の新しい肌が見えてきて、それが徐々に周りの肌色になじんでいきます。ピコレーザーのダウンタイムを読むと、ダウンタイム中の過ごし方やUV対策が詳しく分かります。
シミ取り放題プランを実施しているクリニックは本当に多くて、価格だけ見ると判断が難しいです。私が複数件回って「ここは信頼できそう」と感じたことを共有します。
まず大事なのが使用機種を明示しているか。「ピコシュア」「エンライトン」「ディスカバリーピコ」など機種名が公式サイトや料金表に書かれているクリニックは、それだけ機材に自信がある証拠です。次に肝斑の鑑別をしてくれるか。カウンセリングで「これは肝斑なので別の治療を」と説明してくれる医師は、安易にレーザーを当てない姿勢が見えて信頼できます。
料金面では「○個まで」の上限の明確さと追加料金の総額シミュレーションが肝心。無制限と書いてあっても口頭で「1cm以下に限る」などの条件が付くこともありますし、麻酔・軟膏・テープ・再照射まで含めた総額を出してくれるかどうかは、後でトラブルにならないために必須の確認事項です。
そしてアフターケアの面では、術後ケアの説明の丁寧さと万が一の対応方針。UV対策、テープの貼り方、洗顔・メイク再開時期などを書面で渡してくれるか、色素沈着が起きた場合のフォロー(再診無料など)が明文化されているか。この2点は、施術後に不安を抱えないために確認しておきたい部分です。
特に「使用機種」は意外と見落としがち。ピコレーザーと一括りに言っても機種ごとに波長やパワーが違うので、自分のシミの種類に合った機種かどうかは確認したいところです。ピコレーザー機種別の違いで各機種の特徴を整理しているので、契約前に一度目を通すのをおすすめします。クリニック選びの総合ガイドも役に立ちます。
シミ全部にピコレーザーが正解というわけではありません。シミの種類によっては、ほかの治療のほうが向いていることもあります。
| シミの種類 | 第一選択 | 第二選択 |
|---|---|---|
| 濃い老人性色素斑 | ピコスポット(取り放題プランに最適) | QスイッチYAGレーザー |
| 肝斑 | トラネキサム酸内服+ピコトーニング | レーザートーニング |
| ADM | ピコトーニング(5〜10回コース) | QスイッチYAGトーニング |
| くすみ・全体の色ムラ | ピコトーニング | ダーマペン+成長因子 |
| 表面のザラつき・小じわ併発 | ダーマペン | フラクショナルレーザー |
| イボ状の盛り上がりシミ | 炭酸ガスレーザー切除 | 液体窒素 |
私の場合、頬の薄茶色のぼやけたシミは肝斑の可能性が高いとのことだったので、レーザートーニング+トラネキサム酸内服に切り替えました。それと別に明確な老人性色素斑が3個あったので、それは取り放題ではなく単発のピコスポットで対応。最終的にトータル費用も抑えられて、肝斑悪化のリスクも回避できました。
レーザー後のダウンタイムって、実際どんな感じなのか気になりますよね。私の経験ベースで時系列にまとめます(個人差はあります)。
| 時期 | 状態 | 過ごし方のコツ |
|---|---|---|
| 施術直後〜当日 | 赤み・軽い腫れ・ヒリつき | 処方軟膏とテープで保護。当日洗顔・メイク不可のクリニックが多い |
| 2〜3日目 | シミ部分が薄黒いかさぶた状に | テープを貼り続ける。剥がさない。洗顔は優しく |
| 4〜7日目 | かさぶたが少しずつ自然剥離 | 無理に剥がすと色素沈着の原因。UV対策を強化 |
| 1〜2週間 | ピンクの新しい肌が見える | SPF50+の日焼け止めを毎日。術後の注意参照 |
| 2〜4週間 | 炎症後色素沈着(PIH)が出ることも | 3ヶ月程度で自然に薄くなる。トラネキサム酸内服で予防可 |
| 3ヶ月後 | 最終的な仕上がり評価 | 必要なら再照射の判断 |
「テープを2週間貼る」と聞くと「えっ、仕事はどうしよう」と思うかもしれませんが、最近のテープは肌色で目立ちにくく、ファンデも上から塗れるタイプが主流です。私は仕事は普通に出勤していました。ただしUV対策は本当に大事。日焼けすると炎症後色素沈着が定着して、せっかく取ったシミの跡が逆に目立つ……というのが一番怖いパターンです。
5件のクリニックを巡って、最終的に1件で施術を受けた立場から振り返ってみると、「全部のシミを一気に消したい」という気持ちで取り放題プランに飛びつくのは少し危ないです。理由は3つ。
その代わり、シミが多くて単発だと20万円超えそうな人にとっては、取り放題は本当に大きなメリットがあるプランです。大切なのは「自分のシミは何タイプで何個あるのか」を医師に正確に診断してもらうこと。それで取り放題が向いているかどうかが一発で分かります。
これからカウンセリングに行く方には、カウンセリングガイドと安全ガイドもぜひ。聞くべき質問リストやチェックポイントが整理されています。