鼻尖形成完全ガイド
団子鼻・丸い鼻先を整える術式・ダウンタイム・料金を解説

鼻尖形成(びせんけいせい)は、丸い鼻先・団子鼻を細く整える外科手術です。鼻先の軟骨を寄せて縫合する「鼻尖縮小(縫合法)」、軟骨を移植する「鼻尖形成(移植法)」、両方を合わせるSEG(septal extension graft)など複数の術式があり、悩みの程度や鼻全体のバランスを見て選んでいきます。ダウンタイムは腫れ1〜2週間、傷跡が落ち着くまで6か月ほど。料金相場は30〜70万円。術式の違い、ダウンタイム、修正のリアルなところまで、医学文献の数字も借りながら、できる限りかみ砕いてお届けします。

鼻尖形成 — 丸い鼻先・団子鼻を細く整える鼻先形成術の全体像
音声ガイド
鼻尖形成、3術式(縫合・移植・SEG)の選び方 — 5分03秒
広告なし・独立編集
ClinicJapan編集部は、皮膚科専門医によるサイト方針監修のもと、PubMed収載論文・公開された医療文献・厚生労働省「医療広告ガイドライン」をもとに記事を作成・更新しています。本記事は鼻尖形成に焦点を絞った詳細ガイドで、鼻整形全体については鼻整形 完全ガイド、小鼻の悩みは小鼻縮小、鼻筋の高さは隆鼻術でまとめています。編集方針について →

団子鼻と呼ばれる「鼻先の丸み」は、原因が3つの層に分かれます。軟骨そのもの、皮下脂肪、そして皮膚の厚み。このうちどれが主因かで、効く施術が大きく変わってきます。ヒアルロン酸や糸でやってみたものの「思ったほどじゃなかった」と感じやすいのは、軟骨が原因なのに皮膚の上から足しているから。軟骨そのものが鼻先の丸みをつくっているケースでは、外科的に軟骨に手を入れる鼻尖形成でないと、本当の意味で細くはなりません。鼻尖形成は鼻翼軟骨(鼻先を支える軟骨)に直接アプローチする手術で、長く変化を保ちたい方にとっては有力な選択肢の一つです。3つの基本術式、ダウンタイム、料金、傷跡、失敗のリアル、そして修正の現実まで、論文の数字も借りながら、ひとつずつ見ていきましょう。

鼻尖形成は、鼻先の軟骨(外側鼻軟骨下部/lower lateral cartilage)を縫合・移植して、丸い鼻先を細く整える外科手術です。基本術式は3つに分かれ、(1) 鼻尖縮小(縫合法・トランスドーマル縫合)、(2) 鼻尖形成(軟骨移植法・cap/shield graft)、(3) 鼻中隔延長+鼻尖形成の併用(SEG)が代表的[1]。アジア人は鼻翼軟骨が小さく皮膚が厚いため、縫合法だけでは変化が出にくく、軟骨移植を組み合わせる症例が多いと報告されています[2]。料金相場は¥300,000〜¥700,000、ダウンタイムは腫れ1〜2週間、抜糸7日、最終仕上がりまで6か月。修正手術は初回より難易度・料金とも上がります。

※効果・ダウンタイム・料金には個人差・施設差があります。施術前に必ず医師の診察を受けてください。
iClinicJapanは厚生労働省の医療広告ガイドラインに沿って記事を作成しています。 詳細はこちら →

鼻尖形成手術に関する重要な情報開示

本記事で解説する施術には、厚生労働省「医療広告ガイドライン(令和6年3月改訂)」に基づき、以下の情報提供が必要です。

  1. 自由診療:鼻尖形成(鼻尖縮小・軟骨移植)は、すべて保険適用外の自由診療です。
  2. 外科的処置・使用材料:切開を伴う観血的処置であり、自家軟骨(耳介軟骨・鼻中隔軟骨・肋軟骨)または保存軟骨が使用されます。使用される医療用縫合糸の一部は、医師の個人輸入により調達される国内未承認品が含まれる場合があります。
  3. 適応外使用:使用される医療用縫合糸の本来の薬機法承認用途は外科的縫合であり、美容目的での鼻尖形成は適応外使用に該当する場合があります。
  4. 諸外国における安全性情報・救済制度:鼻尖形成は国際的に標準化された美容外科手技ですが、術後合併症(瘢痕化・左右差・知覚異常・軟骨吸収・修正手術の必要性等)が一定割合で発生します[3]。万一重篤な副作用が発生した場合、未承認材料の使用または医師の判断による施術については、日本の医薬品副作用被害救済制度の対象外となる点にご留意ください。

施術を検討される方は、術式の詳細・修正保証の範囲について、事前に医師へ必ずご確認ください。

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鼻整形シリーズ 6/23

「鼻先が丸い」の原因|軟骨・脂肪・皮膚の3層構造

このページの位置づけ:鼻尖形成は鼻先の形を整える術式の総称です。鼻先の悩みが「丸い」ではなく「下を向いている」場合、魔女鼻(生まれつきの長い鼻)垂れ鼻(加齢による鼻先下垂)、または鼻柱が長い hanging columella の可能性があり、別系統の対策が必要です。鼻の穴が正面から見える悩みとの併発も多く、原因タイプの判別から始めるのが大切です。鼻根が低い場合は鼻先と同時施術になることがあり、横顔のハンプ(鷲鼻)を伴うケースでは同時手術が一般的です。

鼻先の丸み・団子鼻の原因は、ひとつではありません。原因の層が違えば、効く術式も変わります。自分の悩みがどの層に由来するのかを把握しておくと、術式選びの迷いがずいぶん減ります。鼻整形のラインナップ全体は鼻整形の全体像のほうで扱っています。

原因の層特徴適した方法
軟骨(外側鼻軟骨下部)軟骨自体が広がっている・大きい鼻尖縮小(縫合法)
軟骨の支え不足軟骨が小さく鼻先が下がっている軟骨移植(cap/shield graft)
皮膚が厚い軟骨を寄せても丸みが残る移植+皮下脂肪除去
鼻先が短く下を向いている鼻中隔軟骨の長さ不足鼻中隔延長+鼻尖形成(SEG)
軽度の丸み左右の軟骨間が広い程度縫合法のみで改善可能
鼻先の解剖図 — 外側鼻軟骨下部・鼻中隔軟骨・皮下脂肪の3層構造

アジア人の鼻先は「軟骨が小さく皮膚が厚い」

アジア人の鼻先は、欧米人と比べて外側鼻軟骨下部が小さく、皮膚と皮下組織が厚いという解剖学的特徴があります[2]。このため、欧米で標準的な「軟骨を縫合して寄せる」だけの方法では、皮膚の厚みに負けて変化が出にくいケースが少なくありません。Jang 2011年の韓国人99例の研究では、open rhinoplastyによる多層軟骨移植技法で、鼻先のtip projection ratio(術前0.52→術後0.57、P<.05)と鼻唇角(92.98°→95.34°、P<.05)の両方に有意な改善が確認されています[2]

自分でできるチェック|鏡の前で3つ確かめる

自宅で確認できるポイントを、ここでいくつかご紹介します。

手術方法|縫合法・移植法・SEG

鼻尖形成の方法は大きく3つに分かれていて、効果の出方・侵襲度・ダウンタイムがそれぞれ違います。Kim 2015年のflag technique論文(161例)では、アジア人で鼻中隔軟骨の量が不足している場合に、限られた鼻中隔軟骨を「旗状」に組み立てて鼻尖の投影と延長を実現する手法が報告されています[1]

方法切開部位主な効果侵襲度
鼻尖縮小(縫合法)鼻孔内(closed approach)or 鼻柱(open)軟骨を寄せて鼻先を細く低〜中
軟骨移植(cap/shield graft)open approach鼻先のプロジェクション増強
鼻中隔延長(SEG)+鼻尖形成open approach鼻先を細く+下向きを修正
糸での非外科的鼻先形成切開なし軽度の引き上げ極低

(1) 鼻尖縮小(縫合法・トランスドーマル縫合)

左右の外側鼻軟骨下部が広がっているタイプに対し、軟骨を縫合糸で寄せて鼻先を細くしていく方法です。Kim 2015年のflag techniqueをはじめ、トランスドーマル縫合・ドーマル縫合など複数の手技があり、アジア人ではopen approach(鼻柱を切開して直視下で操作)が選ばれる場面が多くなっています[1]。closed approach(鼻孔内のみ切開)と比較したToriumi 2010年のレビューでは、アジア人鼻整形では皮膚が厚く軟骨が小さい解剖学的特徴のため、open approachが直視下の精密な操作に有利と述べられています[5]。closed approach(鼻孔内のみの切開)は侵襲こそ小さいものの、繊細な操作が難しいケースが少なくありません。

(2) 軟骨移植(cap/shield graft・onlay graft)

鼻先のプロジェクション(突出感)を強めたいときは、自家軟骨(耳介軟骨・鼻中隔軟骨・肋軟骨)を採って鼻先に移植します。Jang 2011年の韓国人99例の研究では、多層軟骨移植法で術後の鼻先プロジェクションが上がり(0.52→0.57)、鼻唇角も改善(92.98°→95.34°)したと示されています[2]。合併症率は12.1%で、内訳は感染5.1%・移植軟骨の輪郭1.0%・鼻孔変形1.0%・過剰突出2.0%・肥厚瘢痕3.0%です[2]

(3) 鼻中隔延長+鼻尖形成(SEG・septal extension graft)

鼻先が下を向いている(鼻唇角90°未満)・鼻先が短いというタイプには、鼻中隔軟骨の延長グラフトを設けることで、鼻先を細くしながら同時に引き上げます。アジア人で鼻中隔軟骨の量が足りない場合は、Kim 2015年のflag techniqueなどの代替手技が提案されています[1]。3術式のなかで効果の出方が大きく、その分侵襲もダウンタイムも長くなる手術です。

鼻尖形成の3術式 — 縫合法・軟骨移植・SEGの違いと適応

(4) 糸での非外科的鼻先形成

切らずに糸で鼻先を引き上げる方法もありますが、効果は限定的で持続も6か月〜1年と短め。本格的に変えたいなら手術が候補に入ってきます。「お試し」「結婚式前の一時的なケア」として割り切るなら、ひとつのオプションにはなります。糸リフトとは仕組みがまったく違うので、混同しないように。

どの術式を選ぶか|悩みのタイプ別

「丸い鼻先を細くしたい」という同じ希望でも、適した術式は人それぞれ。診察で医師が判断する基本のロジックを表にすると、こんな感じです。

悩み適した方法追加検討
左右の軟骨が広がっている(軽度)縫合法のみ
軟骨が広がり+皮膚が厚い縫合法+皮下脂肪除去cap graft
鼻先が低い・支えが弱い軟骨移植(cap/shield)
鼻先が下を向いているSEG+鼻尖形成
団子鼻+小鼻も広い鼻尖形成+小鼻縮小
鼻先+鼻筋も低い鼻尖形成+隆鼻術

「鼻先だけ」で完結しないケースも

鼻尖形成だけでは悩みが解消しきらない方もいます。たとえば「鼻先が丸い」と訴える方の症例報告を見ると、「鼻全体の高さが足りないせいで、鼻先が相対的に丸く見えている」パターンだったり。このときは隆鼻術(プロテーゼ・自家組織・鼻ヒアルロン酸)を組み合わせると、見え方が大きく変わります。「鼻先+鼻翼」が両方広がっているなら、小鼻縮小とあわせるのが妥当でしょう。Kim 2016年のアジア人73例の研究では、鼻尖形成と複合切除(鼻翼楔状+鼻孔底)を同時に行うことで、鼻翼間距離/内眼角間距離の比が1.07から1.04へ有意に改善(P<0.001)したと報告されています[4]

「鼻先だけ細くする」と不自然になることがあります:鼻全体のバランスを見ずに鼻先だけ細く詰めると、鼻先がピンと尖って人工的な印象に振れることも。腕のある医師ほど、鼻先・鼻筋・鼻翼の3つのバランスを見たうえで縮小幅を決めていきます。カウンセリングガイドに、医師にバランスを相談するときの伝え方を整理しています。

ダウンタイム|実際の経過

鼻尖形成のダウンタイムは、小鼻縮小より長めです。特に軟骨移植・SEGを含む場合は1〜3週間を見ておくほうが安心。

時期主な症状・状態日常生活への影響
当日麻酔が切れて痛み・腫れ・少量出血・ギプス固定安静必須・冷却
翌日〜3日腫れピーク・内出血・ギプスあり外出困難
4〜7日抜糸・ギプス除去・腫れが6割引くマスクで外出可
1〜2週間腫れほぼ引く・赤みが残る近距離だと若干違和感
1か月形がほぼ落ち着くメイクで対応可
3〜6か月最終仕上がり・軟骨の安定

「ギプス固定の1週間」が最大の壁

鼻尖形成では、術後1週間ほど鼻にギプスやテーピング固定がつきます。外出時、マスクだけでは隠しきれないため、テレワーク可能な方は1週間在宅、出社が必要な方は有給や休職を組まれる方も多いようです。GW・年末年始・夏季休暇といった大型連休に合わせて手術日を組まれるケースもよく見かけます。

イベント逆算のスケジュール例

効果はどのくらい変わるか

鼻尖形成の効果は、術式によって変化幅がずいぶん違います。Jang 2011年の研究では、多層軟骨移植法で鼻先プロジェクションが術前0.52±0.06から術後0.57±0.05へ約10%増加(P<.05)、鼻唇角は92.98°±9.95°から95.34°±8.20°へ約2.4°改善(P<.05)と報告されています[2]。視覚的には、正面写真で鼻先の丸みが目立たなくなり、側面では鼻先がやや上向きになる、というような変化です。

術式効果の出方印象の変化
縫合法のみ軽度〜中等度正面で鼻先がやや細く
縫合法+脂肪除去中等度正面の丸みが減る
軟骨移植(cap/shield)中等度〜高度鼻先が高くシャープに
SEG+鼻尖形成高度鼻先が高く前に・上に

シャープになりすぎるリスク

軟骨移植やSEGを使うと効果は大きい反面、シャープに振れすぎて人工的な印象になるリスクが出てきます。Jang 2011年の症例では、過剰突出(overprojection)が2.0%、移植軟骨の輪郭が皮膚から透けて見える(visible graft contour)が1.0%と報告されています[2]。腕のある医師ほど、患者さんの元々の鼻先の角度・皮膚の厚みを丁寧に計測したうえで、移植軟骨のサイズと形を細かく調整します。クリニック選びでは、術前シミュレーションを納得いくまで見せてくれる医師に絞っていけると、過剰突出を避けやすくなります。

リスク・失敗・修正

鼻尖形成は外科手術なので、知っておきたいリスクがいくつかあります。

頻度症状持続対応
非常に高い腫れ・内出血1〜3週間冷却・経過観察
高頻度赤み・しこり感1〜3か月マッサージ・経過観察
中頻度傷跡の赤み(open法)3〜6か月テーピング・UVケア
低頻度(5%程度)感染1〜2週間抗生剤・移植軟骨除去
低頻度左右差持続修正手術
低頻度移植軟骨の吸収・変形持続修正手術
低頻度(2%程度)過剰突出(overprojection)持続修正手術
低頻度(3%程度)肥厚瘢痕持続ステロイド注射等

修正手術は初回の1.5〜2倍難しい

「思ったより変化が出なかった」「軟骨が透けて見える」「形が不自然」というケースは、修正手術で対応できるものの、修正は初回より難易度・料金とも上がります。一度移植した軟骨を取り出すと再採取が必要になる、瘢痕組織が皮膚の動きを邪魔する、初回手術ですでに解剖が変わっている──こうした事情が重なるからです。料金も初回の1.5〜2倍が目安で、医師の修正経験は何より大事なポイント。安全性ガイドに、信頼できる医師の見極め方をまとめてあります。

「軟骨の透け感」は数年後に出ることも:移植軟骨の輪郭が皮膚から透けて見える症状は、術直後ではなく1〜3年後に皮膚が薄くなって表面化するケースもあります。Jang 2011年の研究でも、visible graft contourが1.0%報告されています[2]。皮膚が薄い方・色白の方は事前に医師にお伝えしておいて、移植軟骨を細かく刻む(diced cartilage)、皮下脂肪で覆う(fascia camouflage)といった対策を選んでもらえると安心です。

料金相場

料金表示について:以下の料金は税込の相場目安です。実際の料金はクリニックによって異なり、麻酔代・術後検診料・抜糸代が別途発生する場合があります。

方法料金相場特徴
糸での非外科的鼻先形成10万円〜25万円ダウンタイム短・効果短期
鼻尖縮小(縫合法のみ)20万円〜40万円軽度〜中等度の改善
縫合法+脂肪除去25万円〜45万円団子鼻にも対応
軟骨移植(cap/shield)40万円〜70万円鼻先のシャープ化
SEG+鼻尖形成60万円〜100万円鼻先+鼻全体の方向修正
修正手術60万円〜120万円初回の1.5〜2倍

料金が極端に低い場合は内訳の確認を

鼻尖形成で15万円以下の表示を見たら、まずは何がどこまで含まれているかを確かめておきましょう。手術自体の精度(医師の経験・術式の選び方)、軟骨採取の手間、術後の検診体制、修正対応──どれにもそれなりにコストがかかる施術なので、極端に低い表示には何か事情があるはず。「料金+麻酔+抜糸+検診+修正保証」までを総額で確認しておけば、後で「思っていたより高くついた」とはなりにくいです。美容整形全体の費用感と並べてみると、相場の感覚もつかみやすくなります。支払いガイドのほうで、医療ローン・分割の選び方を扱っています。

他施術との併用|鼻全体のバランス

鼻尖形成は単独でも効果がありますが、鼻の悩みは連動していることが多いので、組み合わせを変えると全体の見え方も変わってきます。

主訴鼻尖形成の役割併用候補
鼻先だけ主役単独でOK
鼻先+小鼻が広い主役小鼻縮小
鼻先+鼻筋が低い同時隆鼻術(プロテーゼ・自家組織)
鼻先のみ非手術で鼻ヒアルロン酸
鼻先+ほうれい線並行ほうれい線ヒアル
鼻先+顔全体の質感主役水光注射
鼻先の位置も延ばしたいSEG(鼻中隔延長)鼻尖形成と複合術式
鼻先が丸い・団子鼻団子鼻の改善鼻尖形成の代表的な適応
「鼻を高くしたい」総合検討鼻を高くする方法全方法の比較から
鼻基底の凹みも気になる貴族フィラー鼻先と中顔面の同時改善

複数施術はステップを踏んで

「鼻全体を一気に変えたい」というご希望はよく耳にしますが、同時施術は予想外のトラブルを呼びやすい面があります。鼻先・鼻筋・小鼻を同時に手術すると、ダウンタイムが長引くだけでなく、左右差や仕上がりの不具合が出たとき、どの施術が原因かを判断しづらくなることも。あせらず、一カ所ずつ仕上がりを確認しながら進めるほうが、結果的にしっくりくる仕上がりに落ち着きやすい印象です。半年〜1年の間隔で予定を組まれる方が、振り返って後悔しにくいですね。

術後のケア|結果を最大化する過ごし方

時期すべきこと避けるべきこと
当日〜3日冷却・安静・処方薬の服用飲酒・激しい運動・サウナ・うつ伏せ
4〜7日ギプス保護・処方薬を続ける強い洗顔・鼻を強く触る・メイク
抜糸後(7日〜)テーピング・UVケアサウナ・激しい運動はまだ控える
1〜3か月テーピング継続・UVケア徹底傷跡を強くこする・鼻を強くかむ
3〜6か月通常生活

術後ケアで結果に直結するのは、UVケアとテーピング、そして鼻を強くかまないこと。傷跡が紫外線に当たると色素沈着が長引き、テーピングを怠ると傷跡が盛り上がりやすくなります。鼻を強くかむと固定中の軟骨がずれかねないので、最低1か月は片鼻ずつ、ゆっくり優しくが基本です。医師との相談のコツはカウンセリングのコツにまとめています。

よくある質問(FAQ)

Q. 鼻尖形成の効果は、ずっと続きますか?
縫合法・軟骨移植・SEGの効果は基本的に長く保たれますが、移植した軟骨が時間とともに一部吸収されることはあります。Jang 2011年の研究でも、移植軟骨の吸収による修正例が一部報告されています。長期の安定を求めるなら、吸収されにくい自家肋軟骨を選ぶ・経験豊富な医師にお願いする・術後の固定期間を守る、この3つが効いてきます。
Q. 手術の傷跡は、目立ちますか?
closed approach(鼻孔内のみ切開)なら傷跡は外からは見えません。open approach(鼻柱を切開)の場合、術直後は鼻柱に細い赤い線が見えますが、3〜6か月かけて白く落ち着いていき、近距離でも気にならなくなった、という声が多いです。ケロイド体質の方は、診察の段階で必ず医師にお伝えください。
Q. 縫合法と軟骨移植、どちらを選べばいいですか?
悩みの種類によって変わります。「軟骨が広がっているだけ」なら縫合法でカバーできることがあり、「鼻先が低い・支えが弱い」なら軟骨移植が要ります。アジア人は鼻翼軟骨が小さく皮膚が厚いため、縫合法だけでは変化が乏しく、移植を組み合わせる症例が多いと報告されています。最終的には診察での医師の判断が決め手になります。
Q. ダウンタイムはどのくらいかかりますか?
ギプス固定が1週間、腫れのピークは1〜3日、外出可能な状態になるのは抜糸後(7日〜)、傷跡が落ち着くのは3〜6か月、というのが目安です。小鼻縮小より長めなので、有給や大型連休に合わせた計画を立てられるケースがよくあります。
Q. 糸での非外科的鼻先形成でも、しっかり効果はありますか?
軽い引き上げ効果は得られますが、変化は限定的で、持続も6か月〜1年と短めです。本格的な鼻先の細さを求めるなら、糸法より手術が候補になります。「結婚式前の一時的なケア」「お試し」と割り切るぶんには、選択肢のひとつにはなります。
Q. 軟骨はどこから採取しますか?
主に耳介軟骨(耳の中の軟骨)・鼻中隔軟骨(鼻の中の軟骨)・肋軟骨(肋骨の軟骨)の3か所から選びます。少量なら耳介、中量なら鼻中隔、大量に必要なら肋軟骨。耳介・鼻中隔は侵襲が小さく傷跡もほぼ目立たないのに対し、肋軟骨採取は胸に5cm程度の傷ができます。
Q. 「シャープすぎる仕上がり」になることはありますか?
軟骨移植やSEGを使うと、シャープに振れて人工的な見え方になるリスクがあります。Jang 2011年の症例では過剰突出が2.0%と報告されています。腕のある医師は、患者さんの元々の鼻先の角度・皮膚の厚みを計測したうえで、移植軟骨のサイズ・形を細かく調整してくれます。事前のシミュレーションを納得いくまで見せてもらえる医師に相談するのが、このリスクを下げる近道になります。
Q. 満足できなかった場合、修正はできますか?どのくらい大変ですか?
初回手術より1.5〜2倍難しく、料金も同じく1.5〜2倍に上がる、というのが現場の感覚です。瘢痕組織が皮膚の動きを縛る、移植軟骨の再採取が要るケースがある、といったあたりが理由。初回の医師選びがあとあとのコスト・結果を大きく左右する点は、鼻尖形成では特に当てはまります。複数のクリニックでカウンセリングを受け、医師の症例数・修正対応の体制・補償の有無まで確かめたうえで決めると、後悔が減ります。
Q. 年齢によって気をつけるポイントはありますか?
ひとつ意識しておきたいのが、鼻先の皮膚の厚みです。30代以降は皮下が薄くなる年代で、移植軟骨の輪郭が時間とともに皮膚から透けやすくなるリスクが、20代よりほんの少し上がります。対策として、移植軟骨を細かく刻んで使うdiced cartilage法や、筋膜で軟骨を覆うfascia camouflage法といった選択肢があるので、カウンセリングで「皮膚が薄めなのが気になる」と伝えておくと、術式の選び方が変わってくることもあります。
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参考文献(PubMed 収載論文)

  1. Kim CH. “A New Concept in the Tip Plasty of Asian Rhinoplasty: The Flag Technique by Use of Only a Septal Cartilage.” Plast Reconstr Surg. 2015;135(4):1033-1036. PMID 25811570
  2. Jang YJ, Min JY, Lau BC. “A Multilayer Cartilaginous Tip-Grafting Technique for Improved Nasal Tip Refinement in Asian Rhinoplasty.” Otolaryngol Head Neck Surg. 2011;145(2):217-222. PMID 21521887
  3. Jang YJ, Kim SH. “Tip Grafting for the Asian Nose.” Facial Plast Surg Clin North Am. 2018;26(3):343-356. PMID 30005790
  4. Kim JH, Park JP, Jang YJ. “Aesthetic Outcomes of Alar Base Resection in Asian Patients Undergoing Rhinoplasty.” JAMA Facial Plast Surg. 2016;18(6):462-466. PMID 27441889
  5. Toriumi DM, Pero CD. “Asian rhinoplasty.” Clin Plast Surg. 2010;37(2):335-352. PMID 20206750

本記事は上記の学術文献をもとに作成しており、医療情報の正確性を担保するため、すべて PubMed(米国国立医学図書館 NLM 運営の学術論文データベース)収載論文を出典としています。

鼻整形 ガイド (6 / 23)

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